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クロス職人一筋で、将来に不安を感じていませんか? 

●クロス貼りは体力勝負

クロス貼りの仕事は、一番価格競争が激しい業種で、利益を出すのは非常に難しい仕事になります。

例えば、一般的に平均的な作業量は50㎡/日前後ですが、それよりもかなり広い面積を貼らなければ利益を出すのは難しいです。通常、朝早くから夜遅くまで仕事しないと厳しいのが現状です。若いうちはまだ体力があるのでなんとかこなせるでしょうが、年をとるにつれて厳しくなってきます。

●クロス職人の将来は前途多難

クロス貼りの仕事を一般的にみると、かなり沢山有ると思いますが、同業者の競合が多く「クロス貼り」だけでは生計を立てていくのは難しいと聞きます。

他の業界でも同じことが言えるのですが、クロス張りの単価は年々下がる傾向にあります。現実的にいえば、仕事を辞めるクロス屋さんも多いです。最初は、将来的にそれなりの仕事になりそうではと思えるかもしれませんが、現実はかなり厳しいです。

ある人の話では、今までは大手の仕事を請け負っていましたが、新築の一軒家やマンションの建築数が減少するに従って、将来の生活設計が困難になるのではと心配するようになったと聞いております。仕事がとれない時は、クロス貼りとは関係がない仕事をこなして生計を立てているとも聞きます。

●クロス業界も過当競争の波

最近、内装請負のある方から、「クロスの仕事は割に合わないから請け負うのは嫌だ」とぼやいているのを聞いたことがあります。

どうして?と聞いてみますと、仕事が欲しい若い職人さんが、不動産屋が今使っているクロス職人より安い値段で貼りますからと不動産屋に飛び込み営業をするからだそうで、若い人は沢山の量の仕事をこなせるので、それだけ低価格にして仕事をやろうとするのでしょうが、年をとってくると体力的にも同じようには出来ませんし、逆に、その低価格路線が将来仕事の量がこなせなくなると自分の首を締めることになるのです。また、定価価格で仕事をすると、売上も他の仕事に比べれば安くなります。

中には、仕上がりにこだわりをもつ職人を指名する元請会社も少ないながら存在しますが、それで生計を立てていくのはなかなか厳しいです。

このような過当競争の中で、中には、他には見られない特殊なクロス張りをして独立開業し、施工単価が上がって日当が上がるというケースもあるでしょう。しかし、そのハードルは非常に高いといえます。

●建設業界は人手不足とコスト削減のため多能工を求めている

最近、クロス職人の求人広告を参考までにみますと、求人広告の条件の欄には「クロス以外床施工できれば尚優遇」と書かれているものが多くあります。

複数の違う業種の職人に依頼しなくてはいけない工事案件を、一人で出きる多能工に依頼すれば、人件費の削減と時間短縮になります。それは、会社の利益アップになり、また、お客さんにはサービスの向上となるわけです。

また、社内の業務をみても複数の施工会社に発注しなくて良いわけですから、発注業務も楽になり効率的です。その利益の一部を職人さんに還元することも出来ます。

「多能工」とは、一人で何でもできる職人さんのことですが、最初からなんでも出来たというわけではなく、本業は大工やクロス屋、または、クリーニング屋だったりします。こういう人達は、本業以外の仕事も出きるようになりながら、生計がたてられるように工夫してきたのだと思います。こういう人たちは、本業ではない仕事では専門職のレベルより少し劣る程度の仕上がりですが、賃貸住宅の工事ならば十分にまかせられるレベルです。

●業界を生き抜くには

建設業界の職人さんたちは、一流の腕を持っていますが、仕事は原価割れし生計を建てるのは非常に厳しいです。

このようなご時世では、クロス貼りだけでは食べていけませんので、他の技術を身につけなくてはいけなくなります。


業界を生き抜くには、標準的な水準を保ちながら何でもできる職人になることで、内装屋からくる仕事のほとんどを請け負えるくらいになることです。例えば、CFや簡単な床材、ガラスフィルムやダイノック貼り、簡単なカーテンレール取付、ブラインド取付などです。

●クロスで培った経験を活かし新しい技術を身につけよう!

クロス職人は、基本的に手先が器用な技術者が多い方々です。 基本動作のほとんども習得しています。例えば・切る、打つ、回す、握る、練る、塗る、脚立の昇り降り、狭いところの作業など、あらゆる動きと手足指先を使い作業を行っている業種の方々です。 クロス職人としてのプライドを抱きつつ、クロス職人だからこそあらゆる修繕工事が手早く施工できるというもうひとつのプライドを掲げ、多能工に挑戦し生活の向上に役立てていただきたいと思います。

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